.mogrt を自作して使い回す
——Essential Graphics 入門
案件のたびに同じテロップを一から作り直していませんか。Premiere Pro なら、After Effects なしでも 自分専用のテンプレート(.mogrt)を作って毎回呼び出せます。縦・横・正方形に自動で対応する“レスポンシブ設計”まで解説します。
MOGRT(.mogrt)とは
MOGRTは Motion Graphics Template の略で、テロップやローワーサード(下部の名前表示)などを “設定できる部品”としてパッケージ化したファイルです。一度作れば、次からは Essential Graphics パネルの Browse タブから検索してドラッグするだけ。文字や色は後から差し替えられます。
After Effects でも作れますが、AEで作ったものは Premiere からは .mogrt 書き出しができません。 「Premiere だけで完結させたい」なら、最初から Premiere 内で作るのがポイントです。
Essential Graphics パネルを開く
メニューの ウィンドウ → エッセンシャルグラフィックス(Window → Essential Graphics) でパネルを表示します。 タブは2つ。Browse(既存テンプレートを探す)と Edit(レイヤーやキーフレーム、プロパティを編集する)。 自作するときは主に Edit タブを使います。
テロップを作ってまとめる
- テキストと図形を配置する 横書き文字ツールでテロップを打ち、背景の帯やアクセント図形を足します。
- 1つのグラフィッククリップにまとめる 関連するレイヤーを同じグラフィッククリップ内に置くと、テンプレートとして一体で扱えます。
- アニメーションを付ける 位置や不透明度にキーフレームを打ち、フェードやスライドインを作ります。
- 編集しやすい形に整える 後で差し替えたい文字・色は分かりやすい名前にしておくと、使うときに迷いません。
テンプレートとして書き出す
タイムライン上のグラフィッククリップを右クリックし、 「モーショングラフィックステンプレートとして書き出し(Export as Motion Graphics Template)」を選びます。 保存先を Local Templates(ローカルテンプレート)フォルダにすると、Essential Graphics パネルに登録され、 以降どのプロジェクトでも Browse タブから検索して呼び出せるようになります。これが“使い回し”の正体です。
レスポンシブ設計:縦・横・正方形に自動対応
SNS運用では、同じテロップを 16:9・1:1・9:16 で出し分ける場面が多いはず。 レスポンシブデザインを使うと、1つのテンプレートが画面比率に合わせて自動でレイアウトを調整してくれます。
- 3つのシーケンスを用意:横 16:9(1920×1080)/正方形 1:1(1080×1080)/縦 9:16(例 540×960)。
- Pinning(ピン留め)で追従させる:レイヤーを選び、「レスポンシブデザイン – 位置」→「ピン先(Pin To)」で 追従したい相手(例:テキストレイヤー)を指定。背景の帯を文字に紐づければ、文字量が変わっても帯が自動で伸縮します。
- 時間のレスポンシブ:クリップの尺を変えても、開始・終了のアニメーションが崩れないように“イントロ/アウトロ区間”を保護できます。
運用のコツ
- 命名を統一:
LowerThird_名前表示のように役割が分かる名前に。Browseタブでの検索が速くなります。 - 色はテンプレート側で編集可能に:ブランドカラーを差し替えられるようにしておくと、案件ごとに再利用できます。
- 配布・販売も可能:作った .mogrt はファイル1つで配れます。素材販売の商品にもなります。
まとめ
.mogrt は「作ったテロップを部品化して、毎回呼び出す」仕組み。 Essential Graphics で組む → Local Templates に書き出す → レスポンシブで縦横に対応——この流れを一度作れば、 テロップ作業の時間はぐっと縮みます。浮いた時間を、構成や演出という“価値の出る仕事”に回しましょう。
一次情報(英語)
Adobe公式:Add Motion Graphics templates to sequences →Envato Tuts+:Create a Template With Premiere Pro →
Pond5:Auto-Responsive Templates for Vertical & Square →
この記事は英語の一次情報をもとに検証・再構成したものです。手順はバージョンにより表記が異なる場合があります。