キーフレームとイージング
グラフエディターでなめらかに動かす
テキストや画像を動かしたとき、なんだかカクカクして機械的——その原因はほぼ「等速(リニア)」です。 イージングとグラフエディターを覚えれば、動きに“加速と減速”が生まれ、一気にプロっぽく、気持ちよくなります。
なぜ等速(リニア)は機械的に見えるのか
現実のものは、いきなり最高速で動き出したりピタッと止まったりしません。徐々に加速し、徐々に減速します。 ところがキーフレームの初期設定は等速(リニア)。始点から終点まで同じ速さで動くため、無機質でカクついて見えるのです。 これを直すのがイージングです。
まずはイーズイン/アウトを付ける
いちばん簡単で効果的な方法。エフェクトコントロールでキーフレームを右クリックし、時間補間から選びます。
| 種類 | 動き | 使いどころ |
|---|---|---|
| リニア(等速) | 一定速度 | 基本は避ける(機械的) |
| イーズイン | 終わりに向けて減速 | 止まる動き(スライドして止まる) |
| イーズアウト | 始まりから加速 | 動き出し(すっと出ていく) |
| イーズイン+アウト | 加速して減速 | 登場→停止など大半の動き |
まずは最初のキーフレームに「イーズアウト」、最後に「イーズイン」を付けるだけ。これだけで動きが見違えます。
グラフエディターで“効き”を調整する
イーズイン/アウトはあくまで初期カーブ。本当の気持ちよさはグラフエディターで作ります。 エフェクトコントロールで、プロパティ名の左の三角を開くと値グラフと速度グラフが出ます。
- 速度グラフを開く プロパティを展開し、速度(Velocity)グラフを表示します。
- ベジェハンドルを引っ張る キーフレームから伸びるハンドルをドラッグ。カーブが急なほど“キレのある”動き、ゆるいほど“ぬるっと”した動きに。
- 山を高く・谷を平らに 中盤で速く(山を高く)、両端で遅く(平らに)すると、加速→減速のメリハリが出ます。
速度グラフの形=動きの気持ちよさ。ここを触れるようになると、既製プリセットに頼らず“自分の間”を作れます。
“気持ちいい動き”を作る3つのコツ
- 短く速く:ダラダラ動かさない。0.3〜0.6秒でキビキビ。
- 両端を必ず殺す:動き出しと止まりを減速させると、上品に見える。
- やりすぎない:オーバーシュート(行き過ぎて戻る)は“ここぞ”だけ。多用は逆効果。
トランジションにイージングをかけると、さらに滑らかになります(シームレストランジションの記事と相性◎)。
・動きがモタつく → 尺が長すぎ。短くする。
・キーフレームが四角のまま → まだリニア。右クリックで補間を変える(ベジェは砂時計/丸型の表示)。
・毎回やるのが面倒 → よく使うイージングはプリセット保存やスクリプトで。
よくある質問
イーズインとイーズアウト、どっちを先に付ける?
動き“出し”にはイーズアウト(加速)、動きが“止まる”所にはイーズイン(減速)です。登場して止まるアニメなら、最初のキーフレームにアウト、最後にインを付けます。名前が直感と逆に感じるので注意。
数値でイージングを揃えたい。
ベジェハンドルの引き具合を一定にするか、イージング用の拡張(Smoothifyなど)を使うと再現性が上がります。まずは手動で感覚を掴むのがおすすめです。
After Effectsのイージングとは違う?
考え方は同じ(時間補間+速度グラフ+ベジェ)です。AEの方が制御が細かく、エクスプレッションで自動化もできます。基礎はエクスプレッションの記事もどうぞ。
まとめ
なめらかな動きは「等速をやめる → イーズイン/アウト → 速度グラフで加速・減速を彫る」。 たったこれだけで、テロップも画像も“気持ちよく”動きます。まずは全部のキーフレームからリニアを追放するところから始めてください。
一次情報(英語)
Adobe公式:Control effect changes using keyframe interpolation →Frame.io:Use Keyframe Interpolation for Smoother Animation →
Mt. Mograph:How to Ease Keyframes in Premiere Pro →
この記事は英語の一次情報をもとに検証・再構成したものです。UIや名称はバージョンにより異なる場合があります。